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福岡高等裁判所 昭和38年(ネ)318号 判決 1965年3月31日

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

事実

控訴代理人は「原判決を取消す。被控訴人の請求を棄却する。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴代理人は主文同旨の判決を求めた。

当事者双方の事実上の陳述、証拠の提出、援用及び認否は

被控訴代理人において

(一)  訴外津末弥栄の訴外飛田益男に対する本件金七七万円及びこれに対する遅延損害金の債権は抵当権とともに右津末より訴外五十川寿美子に次いで同人より被控訴人に順次譲渡されたものであるが、そうでないとしても、右飛田の保証人である訴外伊東広次は昭和三二年六月頃右債権につき津末の請求により約金七〇万円を支払い、これをもつて右債権一切を打切ることとして残額の免除を受け、これにより伊東は津末の右抵当権付債権を右弁済の限度で法律上当然に代位して取得したのであるが、その後伊東は昭和三四年三月一一日右抵当権付債権を訴外五十川寿美子に譲渡し、同人は同年五月三〇日更にこれを被控訴人に譲渡したものである。

(二)  本件両競売において先順位の配当請求者はなく、したがつて被控訴人は競落代金の不足額と同額の損失を蒙つたものである。

と述べ、甲第一、二号証を提出し

控訴代理人において

被控訴人主張の右(二)の事実は不知、甲第一、二号証の成立は認めると述べ

た外、いずれも原判決事実摘示と同一であるから、これを引用する。

理由

当裁判所は被控訴人の本訴請求を正当として認容するが、その理由は、原判決一〇枚目裏一行目に「よる不足額とすべきところ」とある次に

「被控訴人が競落代金の減少によりその債権につき配当額減少の不利益を受け、結局競落代金の不足額と同額の損失を蒙つたことは、成立に争のない甲第一、二号証によりこれを認めることができる。しかして」

を挿入する外、原判決理由と同一であるから、これを引用する。

よつて本件控訴は理由がないからこれを棄却することとし、民事訴訟法第三八四条、第九五条、第八九条を適用して主文の通り判決する。

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